SMジョイント工法(ゴム劣化取替工法)

古くなった伸縮装置、特に伸縮ゴム部分の劣化は、
止水機能を失い支承部の発錆による破損や
桁・床版のクラック発生の原因となります。

従来伸縮ゴムの劣化が発生した場合は、
ジョイントの後打コンクリートが健全であるにもかかわらず、
伸縮装置全体を取り換えるという手法が取られてきました。

「SMジョイント」MM-JOINT・DS型 ゴム劣化取替工法は
後打ちコンクリートを撤去せず、

劣化した伸縮ゴムのみを取り替える工法として開発されたものです。

この工法を用いると、
施工中躯体への振動・衝撃といった負担を最小限に抑え、

施工時間の短縮による交通障害の低減、
撤去に伴う産業廃棄物の削減も実現
することができます。

特徴

1.経済的な施工を実現
老朽化した伸縮ゴムのみを取り替えるので、装置全体の取り替え工事と比較すると費用を約65%削減できる。

2.施工性の向上
撤去、設置、養生時間は従来の3割で、工期の大幅な短縮が可能。

3.高性能な防水を実現
高粘弾性材料により、伸縮性、止水性、耐久性に優れている。

4.環境にやさしい
工事中に騒音、振動、産業廃棄物の排出を大幅に削減でき、CO2の発生を抑制する。

構成部材
高粘弾性バインダー、専用骨材、バックロッド材、プライマー、D骨材(表層材)

適用箇所
コンクリート橋・鋼橋の突合せタイプの伸縮装置部分


SMジョイントI型、II型、III型の特長

I型
・2成分で構成された特殊ウレタン系樹脂材です。
・大型機械不要。ハンドミキサーがあれば施工が可能です。
・主剤と硬化剤を混合すると、すぐに柔軟性がある弾性ゴムに変化します。

II型
・防水性のある高弾性アスファルトバインダーと専用骨材から構成されています。
・弾性合材は生産性がいいので、施工延長が長くても対応可能。

 

<施工状況・I型>


<施工方法・II型>

SMジョイントII型の施工事例

遊間部止水材料【NETIS番号 QS-180049-A】
遊間部・地覆の止水工法【NETIS番号 QS-180020-A】

伸縮装置本体の耐用年数は30年~45年と言われておりますが、遊間部の伸縮ゴム(1次止水材)の耐久性は10年程度です。伸縮ゴムが劣化することで遊間部から雨水が浸透し、鋼製支承は錆の発生やコンクリート橋主げたでは漏水の浸透による損傷など、橋梁に悪影響を及ぼす要因となります。伸縮部(遊間部)にはクロロプレンゴムが一般的に使用されておりますが、基準耐用年数は10年であります。紫外線などの外的要因を考慮すると寿命は更に低下します。遊間部の劣化したゴムの取り替え補修には「SMシール材(I型)」あるいはAPS-150バインダー(II型)を用いて補修します。
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遊間部の劣化ゴム取替工法/止水用材料(I型)/止水用材料(II型)/止水装置I型、II型構造/遊間部止水工法(I型)