工法の紹介

コンクリート部材の強度測定法

コンクリート強度測定

コンクリート構造物,とくにRC床版は,疲労損傷や雨水の浸透により,遊離石灰や土砂化,内部に おいては水平ひび割れの発生など,多くの損傷があります。また,塩害,中性化,ASRなどにより材料の劣化もあります。

補修・補強する前に,補強後の耐久性の向上を図るためにコンクリートの圧縮強度が24N/mm2以上であることを診断する必要があります。

凍害床版

圧縮強度と寿命の関係

劣化したRC床版コンクリートの圧縮強度は設計基準強度を下回る事例があることから,補修・補強前に圧縮強度を診断する必要があります。

コンクリートの圧縮強度とRC床版の寿命の関係は,道路橋示方書・同解説に示す設計基準強度 24N/mm2を下回ると寿命が大きく低下します。反対に圧縮強度が高くなるにつれ長寿命となります。

コンクリートの深さ方向に圧縮強度を推定する「小径コア採取による圧縮強度の推定法」が開発されました。

小口径コア型コンクリート強度診断試験機(特許)

圧縮強度と寿命の関係

圧縮強度と深さの関係

旧銚子大橋の撤去RC床版

旧銚子大橋から撤去したRC床版の深さ方向の圧縮強度を診断しました。床版上面から50mmまではSFRC増 厚補強されています。50~180mmはRC床版です。

SFRC増厚部のコンクリートの圧縮強度は低いところで48N/mm2 ,RC床版部は36~38N/mm2であり、φ50mm×100mmのコアによる圧縮試験と同等の結果が得られています。

したがって、この床版の圧縮強度は健全である結果となります。

圧縮強度と深さの関係